ブランディング会社のインターブランドジャパンは2月18日、ブランドの持つ価値を金額換算する独自のブランド価値評価(Brand Valuation)手法を用い、日本発のブランドを対象としたブランド価値ランキング「Best Japan Brands 2020」を発表した。
今年で12回目の発表となるBest Japan Brands 2020は、本年度から、日本の「Global Brands」(海外売上高比率30%以上)、「Domestic Brands」(海外売上高比率30%未満)の2つのランキングを一本化したTop100ブランドのブランド価値金額ランキングに変更した。ランクインブランド数は、昨年までの「Global Brands」 40、「Domestic Brands」 40の合計80ブランドから、100ブランドに拡大し、より多くのブランドを評価している。
昨年秋に発表したグローバルブランドのランキングBest Global Brands 2019全体のブランド価値合計金額の
対前年成長率は5.6%増となった。これに対して、Best Japan Brands 2020のうち昨年もランクインした80ブランドの対前年成長率は0.9%増に留まっており、日本ブランドの成長が劣後する結果となった。
Best Japan Brandsのうち、海外売上高比率30%以上の「Global Brands」のブランド価値合計金額は対前年比
2.5%増、「Domestic Brands」(海外売上高比率30%未満)のブランド価値合計金額は対前年比2.7%減となった。日本のTop100ブランドに、57の「Global Brands」が名を連ねており、「Global Brands」が日本のブランドの成長をけん引した。
ランキングで成長率の高いブランドに共通する点は、Shiseidoの「SHISEIDO FOREST VALLEY」、Nintendoの「Nintendo TOKYO」、BANDAI NAMCOの「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」、KOSEの「メゾンコーセー(Maison KOSE)」など顧客のブランド体験を重要視した活動があること。
顧客が、リアルに、そのブランドの世界観を体験することを通して、ブランドへの理解を深め、ブランドに対する愛着や共感を得ることで、ロイヤリティを構築することに成功している。顧客が真に求める期待に応える、またはその期待を超えるブランド体験の提供が、ブランド価値の向上に寄与した。
ランキング全体を業種別でみると、金融ブランド(12ブランド)、「小売」関連ブランド(11ブランド)、自動車ブランド(10ブランド)、エレクトロニクスブランド(10ブランド)、「化粧品・トイレタリー」関連ブランド(7ブランド)で、ランキング全体の半分の50ブランドを占めた。
昨年に続き、化粧品・トイレタリー関連ブランドの成長が顕著で、最も成長率の高かったShiseido(17位、前年比23%増)、成長率が5位のKOSE(37位、前年比14%増)、そしてKao(20位、前年比9%増)などが、ブランド価値を拡大させた。
高いブランド価値を持つ「Domestic Brands」には、NTT DOCOMO、SoftBank、auなど通信業界のブランド、Suntory、Asahi、Kirinなど食品業界のブランドが続く状況となった。
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February 19, 2020 at 04:35PM
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