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インスタグラム 、「チェックアウト」機能を少しずつ拡大:現段階で数百ブランド - DIGIDAY[日本版]

インスタグラムチェックアウト(Instagram Checkout)のベータテストが開始されて約1年が経った。アプリ上で直接プロダクトを購入可能なチェックアウト機能に対応するブランドの数をインスタグラムは少しずつ増やしつつある。

この機能は2019年3月にローンチされ、当初は26ブランドが参加。そのなかには、ナイキ(Nike)、アディダス(Adidas)、アウトドア・ボイシス(Outdoor Voices)、オスカー・デ・ラ・レンタ(Oscar de la Renta)、そしてザラ(Zara)といった企業が名を連ねていた。ここ11カ月のあいだ、この機能に参加する企業の数は増えている。アバクロンビー(Abercrombie)、ホリスター(Hollister)、ソウルサイクル(SoulCycle)、ジョーズ・ジーンズ(Joe’s Jeans)、スティーブ・マデン(Steve Madden)、マイケルスターズ(Michael Stars)、レベッカ・ミンコフ(Rebecca Minkoff)といったブランドたちがチェックアウト機能を、早いところでは2019年秋の段階でソーシャル戦略の一部に取り込んでいる。しかし、この機能はまだ、すべてのブランドに対応するまでには至っていない。

Facebookの第4四半期収支報告で、この機能についてCOOのシェリル・サンドバーグ氏が語ったところによると、ブランドを追加するスピードが遅いのは、Facebookによる意図的なものだ。米国でこの機能を試しているビジネスの数は数百にのぼると、サンドバーグ氏は言う。しかし、インスタグラム上にグローバルに存在する、1億4000万ほどのビジネス全体に機能をローンチするまでに、ちゃんと手順を踏もうとしているようだ。

収支報告において、サンドバーグ氏は「時間をかけてこの機能を正しい方法で実行したいと思っている。人々と広告主が長期において恩恵を受けられるような形が実現されるように、拡大を遅くしている」と語った。インスタグラムは2019年の広告収益で200億ドル(約2.1兆円)を生み出した。

メリットはそれなりにある

2019年12月にチェックアウト機能をローンチさせたマイケルスターズは、プラットフォーム上で連日コンバージョンを確認していると、デジタルマーケティングとeコマース部門のディレクターであるスーディー・スミス氏は言う。この機能に参加できるようになる前は、ショッピング機能を活用していたが「コンバージョンは稀であった」と、同氏は語った。現在、コンバージョンは加速しているが、それでもまだ比較的低い数値だという。

「我々の売れ筋トップが、何かに非常にフォーカスしている。我々にとってTシャツは、とても大きいカテゴリーだ。そのため、これらのアイテム周りで購入ができる投稿をたくさん行う」とスミス氏は言う。「(この火曜日には)もっとも売れているタンクトップを複数の色で販売する投稿を行ったばかりだ。いまのところコンバージョンが3つとなっており、これはチェックアウト機能では、いままでもっともよいパフォーマンスとなっている」。

現段階では、チェックアウト機能が使えるブランドであることには、メリットがあるようだ。インスタグラムではビジネスやブランドが飽和状態になりつつあるなかでは特にだ。モバイルでのショッピングを顧客にとって楽にすることだけでなく、チェックアウト機能参加ブランドの多くをアプリのエクスプロア(Explore)ページでプロモーションしている。

ユーザーがエクスプロア・ページの「ショップ(Shop)」タブをクリックすると、インスタグラムの@shopチームがキュレーションしたおすすめプロダクトの投稿が右上隅に表示される。クリックすると、チェックアウト機能が使えるビューティブランドのプロダクトのみで構成されたセレクションが表示される。本稿執筆時点では、「冬のグロー・アップ(Winter Glow-up)」とラベルが貼られた部門になっており、そこにはウェ(Ouai)のヘアとボディ用のシャインミストとフレッシュビューティ(Flesh Beauty)の液体ハイライタードロップ、KKWビューティ(KKW Beauty)のシマーパウダーとリップグロスが含まれている。

クリエイターとの連携も可能

インスタグラム上のクリエイターたちもまた、チェックアウト機能へのアクセスをブランドを通して獲得している。ブランドとパートナーを組んで有償でインスタグラムへの投稿をしているインフルエンサーたちは、チェックアウト機能が有効になっているプロダクトを自分のフィード上でタグ付けできるようになった。4万400人のフォロワーを抱えるマディ・シコーネ氏はソウルサイクルのインストラクターであり、フィットネス分野のインフルエンサーだ。彼女はプロダクトの購入可能な投稿を12月から自分のフィードに投稿。これらの投稿では、彼女はソウルサイクルのプロダクトを着用している。たとえば、128ドル(約1万3500円)のフード付きパーカーといった具合だ。フォロワーたちは画像のなかのプロダクトタグをタップするだけで、プロダクトを購入できる。リボルブ(Revolve)とLPAもまた、チェックアウト機能が活用された投稿を通じて、クリエイターたちとパートナーを結んでいる。

ソウルサイクルがチェックアウト機能を活用しはじめたのは2019年12月のことだ。これは「ドロップ・カルチャーに参加するための手法、そして我々のインストラクターたちにとって、お互いに利益となる方法でインスタグラムでエンゲージメントを持てるようにするためのエンパワーメント」としてはじめた、とリテール部門バイスプレジデントであるキャロライン・ゴゴラック氏は語った。

ゴゴラック氏によると、ソウルサイクルのリテールビジネスは、2018年から2019年にかけて14%近くも増加しており、eコマースビジネスは昨年約70%も増加したという。

「インスタグラムチェックアウトに参加することは、ここ数年間、我々が実行してきた全体的なD2Cへの転向の流れに自然とフィットする。今日、人々が新しいプロダクトを発見する方法を反映して、チャンネルを横断した戦略を作ることにフォーカスしている」と、ゴゴラック氏は語った。

インスタグラムがチェックアウト機能を活用するブランドたちをプロモーションしているもうひとつの手法が、その機能にまだアクセスできていない企業たちを通じてのものだ。ひとりのユーザーがチェックアウト機能がついていないプロダクトをクリックすると、たとえばリフォーメーション(Reformation)のドレスをクリックすると、アプリ内のその特定のアイテムのプロダクトページにジャンプする。しかし、ユーザーがそのインスタグラムにおけるプロダクトページを下にスクロールすると、類似アイテムを購入できるセクションがある、といった具合だ。これらのプロダクトはこの時点では、チェックアウトが使えるブランドからのプロダクトとなっている。この例にあてはまる類似のブランドにはリボルブ、LPA、べべ(Bebe)、スーパーダウン(Superdown)、プラネット・ブルー(Planet Blue)などが含まれる。

顧客データにはアクセス不可

ファッションとビューティ分野で特に、大手ブランドの多くがチェックアウト機能に群がっているが、なかには、まだ警戒心を持っているブランドもある。現時点では、アプリ内で顧客が何かを購入すると、注文に関するすべてのコミュニケーションは、ブランドではなくインスタグラムを通じてeメールで行われる。そのためブランドは顧客データにアクセスできない。

「(チェックアウト機能における)真のバトルは顧客データを得ることにある。ブランドのネイティブプラットフォームではなく、インスグラムのチェックアウトを通して買い物をしたとき、彼らの情報はアプリのなかに保存され、ユーザーがマーケティング目的でのeメールアドレスの提供に同意しない限りは、注文書以外には企業は何もアクセスできない。ダイレクトマーケティングや関係性構築のために消費者のコンタクト情報をマーケティング部門が得られるチャンスがない」と、グローバルeコマース企業スケールファースト(Scalefast)のマーケティング部門ディレクターであるエヴァ・ポアシャー氏は言う。

匿名を希望したD2C(消費者ダイレクト販売)ブランドのマーケターのひとりはこれらの懸念に同意した。このマーケターの企業はインスタグラムのチェックアウト機能について、2019年秋にインスタグラム側から使わないかとアプローチがあったものの、利用には踏み切らなかった。現時点では、インスタグラムはすべての購入に対して5%の手数料をとっている。この企業にとって、それは高額すぎた。

Facebookの広報担当者は「インスタグラムは5%の販売手数料をとっている。これによって売買処理関連の費用に加えて、チェックアウト機能を可能にするためのプログラムやプロダクトの資金となる助けとなる」と述べた。

Katie Richards(原文 / 訳:塚本 紺)

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March 06, 2020 at 09:50AM
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