ラグジュアリーブランドはこれまで、新しいデジタルトレンドを取り入れるのが比較的遅かった。だが、TikTok(ティックトック)に賭けるブランドは、すでに増えつつある。
カルバン・クライン(Calvin Klein)やラルフローレン(Ralph Lauren)といったファッションブランドは、2018年後半にはソーシャルマーケティングミックスにTikToKを取り入れはじめていた。2020年に入ってからは、プラダ(Prada)、アリスアンドオリビア(Alice + Olivia)、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)、トリーバーチ(Tory Burch)、バーバリー(Burberry)、ミッソーニ(Missoni)などが続々とTikTokへ参入している。
「かつてラグジュアリーブランドは、ほかの企業がトレンドに飛びつく様子を観察し、あとから追いつくのが常だった」と、広告エージェンシー360iでソーシャルマーケティングおよびインフルエンサーマーケティング担当バイスプレジデントを務めるクリスティン・マーベリック氏は語る。「だが時代は変わり、抜かりのないマーケターは動きに乗り遅れないようにしている。ラグジュアリーブランドもSnapchat、Twitter、インスタグラム、Facebookといった、ほかのプラットフォームで成功を収めており、それほどリスクがないことを理解している」。
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プラダの事例
TikTokをまず試してみる簡単なステップとして一部企業が取り入れてきた方法に、TikTokネイティブのインフルエンサーやコンテンツクリエイターとのタイアップがある。今年2月に開催された2020秋冬ミラノ・ファッションウィーク中には、15歳のインフルエンサー、チャーリー・ダミリオ(Charli D’Amelio)氏がプラダのショーに招かれ、フォロワーたちに向けてコンテンツを発信。同氏はプラダのアイテムを着用した7本の動画を投稿し、そのうち5本にプラダのアカウントをタグ付けた。動画のひとつには、3人のモデルを従え、ランウェイでアヴリル・ラヴィーンの曲に合わせて踊るものもあった。プラダのためにダミリオ氏がアップした動画のうちでも、一番パフォーマンスが良かったものには570万の「いいね」が付き、シェアが6万4300回、再生回数は3680万回にのぼっている(※原文記事は2月27日公開)。
@charlidamelio ##prada @prada
「ファッションブランドは、フォトシュートもインスタグラムへの投稿も、すべて内容を厳選しており、特にファッションショーを舞台にどんなコンテンツが発信されるのかには細心の注意を払っている。2800万人のフォロワーを抱えるチャーリーに、好きなように撮影、投稿させるというのは、かなり大胆で特別なことだ」と、インフルエンサーエージェンシー、オブビアスリー(Obviously)創業者でCEOも務めるメイ・カーワウスキー氏は指摘する。
プラダ自体もTikTokアカウントを開設しており、フォロワーも10万人ついているが、このアカウントにはまだ何も投稿されておらず、ダミリオ氏に頼って話題作りをした形だ。マーベリック氏は、TikTokコンテンツの作成を急に全力で進めず、まずはクリエイターの力を借りるというプラダの戦略は、非常に賢明だとしている。
「自社のチームからリソースを割り当てなくてもテストができる。先に実例を出しておいて、それが肯定的に受け止められれば、その後の取り組みもやりやすくなるだろう」とマーベリック氏はいう。
アリスアンドオリビアの事例
もう少し積極的にTikTokを活用しているブランドに、アリスアンドオリビアがある。ニューヨーク・ファッションウィークの頃から投稿を増やしはじめ、1万2800人のフォロワーがついている。2月10日以降、現在までに投稿された動画は9本だ。さらにこちらもTikTokの著名インフルエンサーらを起用して、ブランド認知を高めようとしている。アディソン・レイ(Addison Rae:フォロワー1920万人)氏、コゼット・リナブ(Cosette Rinab:フォロワー160万人)氏、ダナ・ハッソン(Dana Hasson:フォロワー33万1700人)氏の3人がニューヨーク・ファッションウィーク期間中、アリスアンドオリビアのTikTokフィードに登場しているほか、自分たちのアカウントでも同ブランドについて投稿しているのだ。
@aliceandolivia Thank you for showing us how it’s done @addisonre 😂 ##AOFALL20 ##nyfw ##tiktokfashion ##fyp ##foryou ##renegade
こうしたインフルエンサーたちがブランドからどの程度の報酬を得ているのかは、現時点では分かっていないが、同様の取り組みを進めるラグジュアリーブランドが増えてくれば、投稿の価格も上がっていくだろう。
「ラグジュアリーブランドからの報酬は、金銭よりも、そのブランドのアイテムやショーなどへのアクセスといった形になる傾向が高い。だが、TikTokインフルエンサーたちの多くは大手エージェンシーと契約しているため、金銭での報酬が発生していると考えるのが現実的だろう」と、カーワウスキー氏はいう。「インフルエンサーの後ろについている強力なエージェントが、ハンドバッグの一部を報酬として受け取ることはありえない」。
Katie Richards (原文 / 訳:ガリレオ)
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March 05, 2020 at 06:50AM
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