大手アパレルメーカー 三陽商会に対し取締役会の大幅な刷新を求めて株主提案を実施している米アクティビストファンドの ＲＭＢキャピタルは、新たな経営再建策を提起する方針だ。三陽商がこのほど発表した経営再建策を「危機感が欠如している」などと批判。店舗閉鎖を会社計画の150店から大幅に増やすことや、不採算ブランドからの撤退などを求める。
ブルームバーグが入手した資料によると、ＲＭＢは三陽商が14日に発表した「 再生プラン」で2021年２月期の平常時の売上高を565億円、22年２月期を同550億円と計画していることに対し、20年２月期実績で推定580億円程度だったことを前提に全店舗の１割強に当たる150店の閉鎖などのリストラ策を実施することを考えると「あまりに甘い見通しであり、再生プランは荒唐無稽な計画だ」と批判。
そのうえで、ＲＭＢの推薦する小森哲郎氏を社長として新たな再建計画を策定する必要があると指摘。具体的には、店舗削減の大幅な積み増しのほか、「ラブレス」や「ＣＡＳＴ（キャスト）：」などの不採算ブランドは撤退かＥＣ（電子商取引）中心の事業へと大幅縮小することなどを柱とした再建計画を提起する。
三陽商の取締役会は23日、ＲＭＢが提案した取締役７人選任の議案に反対を表明。理由として、総会でのトップ交代を予定しており、会社提案の取締役候補による経営体制が最適であると考えること、ＲＭＢが取締役候補とする細水政和ポートフォリオマネジャーらは改革にあたってＲＭＢを戦略パートナーに選定する可能性があるとしており、三陽商やほかの株主との間で利益相反関係が生じる可能性があることなどを挙げた。
ＲＭＢの細水氏はブルームバーグの取材に対し、５月26日開催予定の三陽商定時株主総会での同ファンドの提案について、可決される可能性は「十分ある」と述べ、すでに機関投資家数社と接触したところ「反応はおおむね好意的で支持が得られると考えている」と述べた。ＲＭＢは三陽商株式の６％超を保有する大株主。
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April 30, 2020 at 10:48AM
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三陽商は閉鎖店舗拡大や不採算ブランド撤退を、米ＲＭＢ再建策提起へ - ブルームバーグ
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