ニュウマン(NEWoMan)業態の2店舗目となる「ニュウマン横浜(NEWoMan YOKOHAMA)」では、ルミネ初のラグジュアリーブランドを誘致し、テナントの区画設定にも新たな形式を取り入れるなどニュウマン新宿で培った「上質で本物を求める大人の客」向けの館運営をさらに強化している。
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ルミネでは1980年から40年にわたり横浜駅東口で「ルミネ横浜」を営業しており、近年の来館者の傾向としてラグジュアリーのショップと商業施設を気軽に回遊する客が増えたと分析している。例えば、来館者のコーディネートについて、ルミネに出店しているブランドのアイテムを中心にしつつ、数点だけラグジュアリーブランドのアイテムを組み合わせる着こなしが以前よりも多く見られるようになったという。
ニュウマン横浜はこうした消費者の傾向の変化や、上質なものを求める顧客への新たな提案としてラグジュアリーブランドを誘致。1、2階では「グッチ(GUCCI)」や「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」など6ブランドが営業している。これらのブランドはそごう横浜や横浜高島屋といった近隣の百貨店にも出店しているが、ニュウマン業態は百貨店のメイン顧客である40〜60代よりも若年層の来客が見込める。また、ニュウマン横浜のラグジュアリーブランドのフロアでは1店舗あたりの面積を広めに確保しており、商品数を豊富に揃えられる点で百貨店と差別化を図っている。
店舗設計では新宿店の仕様を踏襲し、ショップ以外の共用部や通路部分のスペースを広くとり、ゆとりのある開放的な売り場を演出した。新宿店はスキップフロアを含む1階から7階までのうち主にショップがあるのは6フロアで、テナント数は約100店舗。これに対して横浜店は1階から10階までの10フロアに115店舗が営業し、1フロアあたりの店舗数を新宿店よりも抑えて各ショップの面積と共用部のスペースを確保することでさらに広々とした空間に仕上げた。
このほか、1フロアにファッションや雑貨、飲食など多業種を混合させるフロア構成も新宿店から踏襲。広い館内を活かして、新たに2フロアを跨ぐメゾネット形式の店舗設計を一部に採用した。横浜店の前田純子副店長によると「館のテナント区画では、メゾネット形式の採用や同一フロアで多業種を混合させるなどで、店舗区画や導線が画一的にならないようにした」という。
館の環境設計は建築家の田根剛が手掛け、横浜赤レンガ倉庫のレンガからヒントを得て、各階の床や壁には約60種類の柄のタイル約30万枚を敷き詰めている。田根は「建物内にいながら街を歩いているような館内」をデザインしたという。照明はファッションや雑貨のフロアに明るいものを採用し、飲食フロアはやや暗めのライトを用いることでフロアによって空間演出を変え、ひとつの館で多様な空間を設計しているのも横浜店の特徴だ。
このほか、新宿店やルミネ業態の他の館よりも上質な購買体験を提供する工夫として、ルミネ初のラウンジを7階に設置。ラウンジはルミネカードを所有し、会員向けアプリ「ONE LUMINE」でVIPランク以上といった条件を満たす上位顧客を対象としている。ラウンジの開設や多様な店舗区画の導入など、リアルの館でしかできない施策によって、客の回遊を促し、滞在時の満足度向上、ロイヤルカスタマーの増加を狙う。
■ニュウマン横浜:公式サイト
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