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コロナ関連広告の感情反応を測定する、テレグラフの思惑:「多くのブランドが自信を失っている」 - DIGIDAY[日本版]

テレグラフ(Telegraph)は読者の購入意思から感情反応まで、ブランドリフト調査の測定内容を適応させてきた。広告がいまの時代にふさわしい形で効果を発揮していると証明されれば、広告費が流れ込んでくるチャンスは高まる。テレグラフはいま、数十のキャンペーンで感情の追跡を行っている。

人道的な危機のさなか、人々に商品購入を促すことは、少し見苦しく映る行為だ。ブランドはメッセージを適応させるかキャンペーンを延期するか無神経だと冷笑されるリスクを冒すしかない。危機のさなかに広告を出す者は黙り込む者よりうまくやっていくと歴史は証明しているが、大部分の広告主は凍り付いている。メッセージを適応させることはしばしば、目的や測定も適応させることを意味する。

テレグラフのキャンペーンイノベーション責任者アンソニー・クロッカー氏は「我々はまず、ブランドに対するユーザーの行動、態度に影響を与えるものは何だろうと考えた」と振り返る。「多くのブランドが自信を失っている。何が彼らにとって正しい文脈かわからないためだ。我々はブランドに、感情的な影響を理解しているという自信を持ってもらいたい。だから、我々は感情的な影響を追跡している」。

テレグラフはオランダ花き協会(Flower Council of Holland)のために、前向きな記事を集めた「あなたはひとりではない(You Are Not Alone)」コーナーに表示している広告への読者の感情反応を追跡している。調査内容は、広告を見た人々が心地良さや安心、知識の増加を感じているかどうかのリターゲティング追跡だ。テレグラフはほかのパブリッシャーと同様、広告主に前向きなコンテンツを売り込んでいる。ブランドセーフティが保証された環境であり、オープンマーケットプレイスのキーワードブロックリストによる打撃を緩和することができるためだ。キャンペーンが継続中だという理由で、テレグラフは結果に言及しなかった。

ブランドリフトで広告効果を保証

ニュースパブリッシャーはニュース以外を扱うパブリッシャーに比べ、広告キャンペーンの中断や中止によって大きな打撃を受けている。インタラクティブ広告協議会(IAB)の調査によれば、ニュースパブリッシャーの88%が広告バイヤーからキャンペーンの中止を、86%が中断を求められている(ニュース以外を扱うパブリッシャーはそれぞれ70%と79%)。広告費の流れを止めないため、値引き、広告効果の保証、キャンペーンの延期、新しいコンテンツバンドルなどの柔軟な対策が講じられている。

多くパブリッシャーにとって、目下の課題は、クリックなどの基本的な測定指標を超えた文脈で広告効果を証明することだ。目的が現状と合っている限り、広告効果の証明がいまほど重要なときはない。テレグラフはこの1年、認知度や購入意思といったブランドリフトの測定指標を重視していることを証明しようと取り組んできた。長期的な目標は、すでにブランデッドコンテンツ広告で行っているように、ブランドリフトの測定指標で広告効果を保証し、より多くの広告費を呼び込むことだ。

「我々はいま、現状と関連するものを提供しているブランドにとって、ブランドリフト調査は非常に良い結果をもたらす可能性が高いという強力な証拠を目の当たりにしている」と、クロッカー氏は話す。「関連性を維持するには、購入意思から一旦離れることが極めて重要だ」。

ほとんどの広告主が興味あり

テレグラフは最近、ある通信技術ブランドのキャンペーンを行った。ロックダウンが本格化する前に計画されたものだが、当然ながら、ロックダウン生活が進むとともに、以前より関連性の高いブランドになった。購入意思は5.5倍、ブランド考慮率は4倍に上昇した。基準は過去145回に及ぶ通信技術ブランドキャンペーンの結果だと、クロッカー氏は説明する。

テレグラフの場合、3万ポンド(約399万円)以上のキャンペーンがブランドリフト調査の対象となる。クロッカー氏によると、ほとんどの広告主が興味を持っているという。だが、彼らは1年以上の優先事項に加えて、便利なものから成長している。

テレグラフはブランド・メトリクス(Brand Metrics)と連携し、ブランドリフト調査を行っている。キャンペーンの影響力を知るため、ブランド・メトリクスのツールで露出度を追跡している。ある読者が同じキャンペーンに4度さらされ、別の読者が2度しかさらされなかった場合、両者の反応の違いを測定すれば、両者ともキャンペーンにさらされなかった場合のスタート地点がわかる。ここからブランドリフトが計算できる。

「いかに意味ある役割を果たすか」

オランダ花き協会のエージェンシーを務めるユニバーサル・マッキャン(Universal McCann)のクライアントディレクター、ローレンス・ドッズ氏は「ブランドはブランドパーパスというレンズを通して、消費者を助けるための方法を探している。調査やインサイトがあれば、ブランドのマーケターは、どうすれば意味ある役割を果たすことができるかを理解できる」と話す。

クロッカー氏によれば、新たな現実に対処しなければならない広告主とパブリッシャーにとって、こうした調査の重要性は高まっているが、キャンペーンのトーンに神経をとがらせる状況は、ロックダウンが終わったあとも続く可能性があるという。

「キャンペーンがどのような感情を呼び起こしているかを確実に理解したいと考える人が大幅に増えている。おそらく優先順位が上がったのだろう」と、クロッカー氏は述べた。

Lucinda Southern(原文 / 訳:ガリレオ)

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May 12, 2020 at 02:50PM
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