慢性的な過剰供給にコロナ禍が重なって、アパレル商品はなりふり構わぬ「叩き売り」が横行しているが、賢いアパレル事業者は売れ残っても叩き売りはしない。翌シーズンに持ち越して「正価」販売したり、何年も倉庫に寝かせて“熟成”したヴィンテージ商品として再販するからだ。では、叩き売られるブランドと持ち越すブランドの違いはいったい何なのか――。アパレル流通に詳しい小島ファッションマーケティング代表の小島健輔氏が明かす。 【写真】大人気「ユニクロのマスク」を超える「凄いマスク」があった…!
「持ち越したい」アパレル事業者の本音
シーズン中に売り切ろうとすると3割引、5割引と値引きを繰り返し、コロナ禍の過剰在庫は6割引とか7割引まで叩き売られるケースもあったが、翌シーズンに持ち越せば知らぬ顔で定価販売も可能だから、できることなら持ち越したいのがアパレル事業者の本音だ。 コロナ禍の今シーズンに限らず、これまでもアパレル事業者は調達数量の10~30%を持ち越して来たし、アパレル事業者に委託されて商品を開発・調達しているOEM(受託生産)業者や商社もアパレル事業者の未引取在庫を大なり小なり持ち越している。 私は15年以降、年間に消費者が購入する数量より業界が持ち越す売れ残り数量のほうが多い過剰供給の実態を幾度も指摘してきたが業界の体質は改まらず、コロナ禍で業界まるごと破滅の瀬戸際に追い詰められている。 8月6日に本サイトに寄稿した『アパレルの「売れ残り」、実は「大量廃棄」されてなかった』で詳しく説明したように、売れ残り在庫は翌シーズンに持ち越され、それでも売れ残った在庫が処分業者に放出されるのが一般的だ。
アパレル商品の再販賞味期限は「3年間」
処分業者の引取り値は今シーズン品でも調達原価の半分以下、持ち越せばその半分になってしまうから、自分でセール処分する方が手取りは確実に多く、ついつい持ち越し続けるアパレル事業者も少なくない。 何年も持ち越して市場性を失い色褪せなど物理的にも劣化して「商品」にならなくなった在庫は処分業者も引き取らないから、「産業廃棄物」として処理費用まで払って廃棄することになる。すっかり儲からなくなったアパレル業界でそんな余裕がある事業者は稀だから、そこまで劣化する前に処分業者に放出する。 消費者相手の中古衣料買い取り業者でもそうだが、一般にアパレル商品の再販賞味期限は新作投入から3年間とされる(未開封の化粧品も薬事法で3年を使用期限の目安としている)。 処分業者への放出も、それを超えるとパッキン幾ら、キロ幾らの再生原料扱いになりかねない。 一般には3年が賞味期限でも、中にはそれ以上の賞味期間が評価されるアパレル商品もある。そんなアパレル商品は処分業者に放出されることなく持ち越され続け、格別のブランド商品では十年以上も“熟成”されることがある。
"ブランド" - Google ニュース
December 11, 2020 at 06:29AM
https://ift.tt/2JJzUCt
アパレル業界、「叩き売られるブランド」と「ずっと売れるブランド」の大違い(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
"ブランド" - Google ニュース
https://ift.tt/34Sod1r
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "アパレル業界、「叩き売られるブランド」と「ずっと売れるブランド」の大違い(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース"
Post a Comment